増粘多糖類 キサンタンガムとは?

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キサンタンガムとは

キサンタンガムは、微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)がブドウ糖などを栄養源として菌体外に分泌した多糖類を、回収・精製して生産される多糖類です。
キサンタンガムは、キサントモナス・キャンペストリスが熱や乾燥など自然の厳しい環境下で自らを守るための保護膜として存在しています。

キサンタンガムの構造

キサンタンガムは、左図に示すような繰り返しの単位からなる多糖類です。

主鎖が2個のグルコース、側鎖は2個のマンノースと1個のグルクロン酸で構成されています。

側鎖が主鎖に対し非常に長い構造をしていることから、キサンタンガムは非常に高い安定性を示します。

末端のマンノース残基がピルビン酸を持っていることがあり、また主鎖に結合したマンノース残基はアセチル化されていることがあります。

キサンタンガムは側鎖に含まれるカルボキシル基とピルビン酸により、マイナスの荷電を持った水溶性高分子です。

キサンタンガムの分子量は約200万とされていますが、一方1,300万~5,000万という報告もあります。

キサンタンガムの特性

溶解性:冷水にも温水にも可溶です。
粘度:キサンタンガムは粘度が高く、特に他の多糖類と比較して低濃度域で高粘度を示します。
流動性:極端なシュードプラスチック性を示します。

シュードプラスチック性とは?

シュードプラスチック性とは、シェアが弱いときは粘度が高く、シェアが強いときには粘度が低くなる性質です。
キサンタンガムは静置時にはゲルに似た弱いネットワークを形成しているため高粘度を示しますが、力が加わるとネットワークが即座に解かれるため急激に粘度が低下します。

例えば、キサンタンガムをドレッシングやマヨネーズなどの食品やクリームなどの化粧品に添加した場合、力が加わらない静置状態では粘度が高いため乳化・懸濁安定効果や保形性を発揮します。
一方、容器から流れる際は力が加わるため粘度が低下し、流れやすくなります。さらに、喫食時や肌への塗布時は粘度が低下するため、粘さを感じません。

キサンタンガムの乳化安定性・懸濁安定性

キサンタンガムは力が加わらない静置状態では粘度が高いため、乳化安定性や懸濁安定性に優れています。

キサンタンガムとの相乗効果

ガラクトマンナン(ローカストビーンガムやグァーガム等)と併用すると、相乗作用を示しゲル化や著しい粘度増加を示します。
キサンタンガムやガラクトマンナン(ローカストビーンガムやグァーガム等)は単独ではゲルを形成しませんが、キサンタンガムとグァーガムを混合すると相乗的に粘度が増加します。
また、キサンタンガムとローカストビーンガムを混合し、加熱することにより弾力のあるゲルを形成します。

キサンタンガムの温度の影響

温度に関わらず一定の粘度を示します。
多くの多糖類水溶液は、液温が低いときは粘度が高く、液温が高くなると粘度が低下します。一方、キサンタンガムの水溶液は、液温の高低に関わらず粘度はほぼ一定を示します。

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