ジャムなどに含まれている「増粘多糖類」って何?

コラムカテゴリー:製品について

様々な食感や“とろみ”を調整するために使われる粘性の高い多糖類です。

食品への表示で「増粘多糖類」と記される食品添加物には色々なものがありますが、いずれも高い粘性をもつ水溶性の多糖類で、微妙な食感(歯ごたえ、舌ざわり、のどごし等)を調節したり“とろみ”を付けたりする、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)としての用途で使用されます。

主なもの

カンキツ類やリンゴなどを原料とするペクチン、藻類から抽出したカラギナン、マメ科の植物の実から抽出したグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードランなどがあります。

増粘

液体をネバネバにしたり、 さわり心地を変化させます。

ゲル化

液体をかっちりと固めます。

安定化

液体中に固形分などが浮いたままにします。

近年、急速に拡大している「えん下困難者用食品」

多糖類の使用用途として急激に拡大している分野に、えん下困難者用食品があります。

食べ物や飲み物を飲み下すこと(えん下)が困難な場合に、とろみをつけたり、食品をゲル化させることで食べやすくなるのですが、このとろみ付け、ゲル化用途に多糖類は用いられます。

また、近年ヨーロッパを中心として「分子ガストロノミー」という学問が広がりを見せています。

分子ガストロノミーとは、食品の調理を物理的、化学的に解析した科学的学問分野とされており、これまでの食品調理の概念を科学的に解析したり、液体窒素を使った調理など新たな調理法が生み出されたりしています。

その流れの中でうまれた「エスプーマ」や「スフェリフィケーション」といった、斬新で新しい調理法にも多糖類は活用されています。

使用例:「ドレッシング等にキサンタンガムが使用される理由」

ドレッシングを製造する場合、求められる要素として適度な粘度があること、酢が加えられることが多いため、酸性の条件で粘度が安定していることが挙げられます。

また、油と水による乳化や胡麻やパセリ等の固形分が安定して分散(懸濁)することも重要になります。

その上、注ぐ際には容器から出やすく、野菜等に付着しやすい粘性も求められます。
このような要件を満たすために、耐酸性、耐熱性、乳化・懸濁安定性等の効果がある多糖類として、キサンタンガムが選ばれることが多いというわけです。

店長コラム