サプリメント,食品添加物通販のマルゴ店長コラム
食品添加物や工業用途として幅広く利用されている炭酸カリウム
製品について
炭酸カリウムの主な特徴
【強いアルカリ性】
水に溶けると強いアルカリ性を示し、pH調整剤として使われます
酸性を中和する作用があるため、食品や工業用途で重宝されています
【吸湿性が高い】
空気中の水分を吸収しやすく、潮解性を持っています
保存の際には密閉容器が必要です
【無臭で白色の粉末】
無味無臭で、水に溶かすとほのかに塩味を感じることがあります
炭酸カリウムの用途(食品)
炭酸カリウムは食品添加物(pH調整剤、膨張剤、アルカリ剤)として使用されます。
以下のような食品に使われることが多いです
【中華麺(かんすい)】
中華麺のコシを強化し、独特の黄色を引き出すために使用されます
【パンや焼き菓子】
膨張剤として使用され、生地をふっくらとさせます
【ココアやチョコレート】
ココアをアルカリ処理することで苦味を和らげ、まろやかな風味を出します
ダッチプロセスココアとも呼ばれます
炭酸カリウムの用途(工業)
食品以外にもさまざまな分野で活用しています
【ガラス製造】
耐熱ガラスや光学ガラスの原料として使用され、ガラスの透明性や耐久性を向上させます
【石けんや洗剤】
アルカリ性が強いため、石けんや液体洗剤の原料として利用されます
【肥料】
カリウム成分が植物の成長を助けるため、農業用肥料にも使われます
許容摂取量
FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)による評価
現在、炭酸カリウムのADI(1日の許容摂取量)は特に設定されていません
ただし、過剰摂取は健康リスクがあるため、適量を守ることが重要です
食品中での使用基準
炭酸カリウムが含まれる食品の使用基準や含有量は、国や製品によって異なりますが、以下が一般的です
【食品の種類】 【使用目的】 【使用量の目安】
中華麺 コシを強くする 0.3〜1.0%
ベーキングパウダー 膨張剤 1〜5%
ココア製品 アルカリ処理 1〜2%
実際の摂取量の目安
例えば、中華麺100gに1%の炭酸カリウムが含まれている場合
100g × 1% = 1g(1,000mg)
体重60kgの人にとって、この量は過剰とは言えませんが、他の食品との合算に注意が必要です
過剰摂取のリスク
炭酸カリウムを過剰に摂取すると、以下の症状が発生する可能性があります
【高カリウム血症(ハイパーカリウム血症)】
症状: 不整脈、筋力低下、しびれ
重症化: 心停止や生命の危険に関わることもある
【アルカローシス(血液がアルカリ性に傾く)】
症状: 吐き気、嘔吐、めまい
原因: 強アルカリ性が体内のpHバランスを崩すため
【消化器系の不調】
症状: 下痢、腹痛、胃の不快感
安全に摂取するためのポイント
【適量を守る】
炭酸カリウムが含まれる食品を食べ過ぎないように意識しましょう
特に中華麺やアルカリ処理されたココアの過剰摂取に注意が必要です
【 食材表示を確認する】
原材料表示に「炭酸カリウム」や「かんすい」と記載があるか確認しましょう
【バランスの取れた食事を心がける】
特定の食品に偏らず、さまざまな食品をバランスよく摂ることでリスクを抑えられます
特定の人への注意
【腎臓疾患がある方】
腎臓機能が低下していると、カリウムの排泄が困難になり、高カリウム血症のリスクが高まります
【心臓病や高血圧の方】
カリウムバランスが崩れることで、不整脈が発生するリスクが高まります
【妊娠中や授乳中の方】
過剰摂取が胎児や乳児に影響を及ぼす可能性があるため、医師に相談が必要です
炭酸カリウムを避けたい場合の工夫
【無添加食品を選ぶ】
無添加の中華麺や、手作りのパンを選ぶことで摂取を抑えられます
【手作り料理で代用する】
かんすいを使わずに、重曹やベーキングパウダーで代用することができます
適切な量を守って安全に使用すれば、便利な添加物として活用できます