サプリメント,食品添加物通販のマルゴ店長コラム
アンモニアと塩酸が反応してできる化合物、塩化アンモニウム
製品について
塩化アンモニウムの主な特徴
【物理的性質】
白色の結晶または粉末
水に溶けやすく、溶液は弱い酸性を示します。
加熱すると昇華(固体が直接気体になる現象)します。
【風味改良や調味料としての利用】
食品添加物として使用され、塩味や独特の風味を加えるために使われることがあります。
【工業用途での利用】
化学肥料や電池の電解液、溶接剤、染料の製造工程など、さまざまな産業で活用されています。
塩化アンモニウムの用途
食品分野
食品添加物として、以下のように利用されます。
【調味料】
特に北欧や東ヨーロッパでは、甘味や塩味に加え、ほのかな苦味を付ける目的でキャンディや菓子(リコリスなど)に使用されます。
【発泡剤】
パンや菓子の発酵を促す添加物としても使われることがあります。
医薬品分野
医薬品の成分として以下の用途があります。
【去痰薬】
気道分泌を促進し、痰を出しやすくする作用があります。
【酸性化剤】
尿を酸性に保つための薬剤として使用されることがあります。
工業分野
化学や工業用途では、以下のように利用されます。
【化学肥料】
窒素肥料として利用されます。
【電池】
乾電池(亜鉛-炭素電池)の電解液成分。
【溶接助剤】
溶接時に酸化を防ぐフラックスとして使用されます。
許容摂取量(ADI: Acceptable Daily Intake)
FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が定めるADI(1日の許容摂取量)は以下の通りです
0〜2 mg/kg体重/日
【例:体重60kgの成人の場合】
許容摂取量 = 最大120mg/日
通常の食品や医薬品での使用量であれば、ADIを超えることはほとんどありません。
食品中での使用基準
食品添加物として使用される場合、各国で食品ごとに使用量が規制されています。以下は一般的な食品での使用基準の例です。
【日本の基準】
キャンディ類(リコリス菓子など)
使用量の上限が**0.5〜1.0%**程度。
その他食品(風味付け用途)
非常に少量(0.1〜0.5%程度)で使用。
医薬品としての使用量
医薬品では、塩化アンモニウムは去痰薬や尿酸性化剤として利用されます。
【成人用の処方量】
1回300〜500mgを1日3回服用することが一般的。
医薬品は安全性が確認されている範囲で使用されるため、処方に従って適切に摂取する必要があります。
過剰摂取のリスク
通常の食品や医薬品での摂取量では問題ありませんが、過剰摂取が起こると以下の健康リスクがあります。
【胃腸障害】
腹痛、吐き気、嘔吐など。
【代謝性アシドーシス】
塩化アンモニウムは体内で酸性を示すため、大量摂取すると血液の酸性度が増加し、代謝性アシドーシスを引き起こす可能性があります。
【腎臓や肝臓への負担】
高用量では、腎臓や肝臓に負担をかける可能性があります。
【致死量】
塩化アンモニウムの致死量(LD50)は動物実験で1.6〜3.0g/kgとされています。人間では、通常の食品や薬剤で摂取される量ではこのレベルに達することはほぼありません。
摂取時の注意点
【食品での摂取】
キャンディや加工食品に添加される塩化アンモニウムは、風味付けの目的で微量に使用されるため、通常の摂取量であれば安全です。
【医薬品での使用】
医師の指示に従い、指定された用量を守ることが重要です。
持病がある場合(腎臓や肝臓疾患など)は、医師に相談してください。
【子どもの摂取】
子どもは体重が軽いため、許容摂取量が少なくなります。子ども向けの食品や薬剤ではさらに少量に調整されています。
1日の許容摂取量(ADI): 0〜2mg/kg体重/日
体重60kgの成人であれば、最大120mg/日が安全
通常の食品や医薬品での使用量では健康に悪影響を与えることはありません
過剰摂取に注意し、加工食品や医薬品の使用量を守ることが大切です
食品のラベルや医薬品の説明書を確認し、適切に摂取してください。